五竜岳・遠見尾根へ入山(一)

平成二十九年五月二日 白馬村アルプス平から遠見尾根へ入山。
左膝の調子をみながら五竜山荘目指してゆっくりゆっくり。

あまりにも天気が良すぎて変化のない写真ですが、雨男、嵐を呼ぶ男としてはありがたい天候。

写真一)中遠見山から望む五竜岳

中遠見山からの五竜岳ですが、五竜山荘まではまだまだ先は長いのです。

写真二)岳樺と春の日差し

春山の日差しの強さ。
この日差し、暖かさは岳樺も感じているはず。
後ろに座するは五龍岳。

写真三)雪解け

昨秋の岳樺の葉が雪解けから顔を出していました。
この時は黄砂がまだ少なく、新雪の後ということで雪が綺麗なのはありがたい。

つづく・・・
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撮影地:長野県北安曇郡白馬村 遠見尾根
撮影日:平成二十九年五月二日
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山岳自然環境セミナー「深刻化するニホンジカの被害」に出席

国立オリンピック記念青少年総合センター
山岳団体自然環境連絡会主催、環境省協力の山岳自然環境セミナー「-山の自然が崩壊する- 深刻化するニホンジカの被害」に出席。

環境省の方がニホンジカについての被害、対策状況など説明、日本山岳ガイド協会、狩猟の専門家などの講演を聞いてきました。

出席者は予定数に対し満員だそうで、関心の高さに頷けます。

鹿はなかなか頭が良いようで・・・。

現状や対策はもちろん歴史的な背景なども含め多くのことを知ることができました。
帰りがけに、環境省の方に質問しましたが、とても丁寧に説明頂きました。
登山者ができること、ゴミを捨てないなど従来から当たり前のことなのですが、まずは一頭でも見かけたら報告をあげること。それしかできないとは思わず、それが大事なんだと思うことですね。
狩猟に対しての協力(一定の日の登山自粛)なども話が出ていました。

今回は第一回ということでしたが、是非、定期的に開催して変化や状況推移など新しい情報を知ることができたらと思います。

当日は、3.11。
国立オリンピック記念青少年総合センターの「半旗」

 

撮影地:東京都渋谷区 国立オリンピック記念青少年総合センター
撮影日:平成二十九年三月十一日

 

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五竜岳に沈む夕日

平成二十八年九月十日から十三日まで写真展での最終のご案内と撤収作業に合わせ白馬五竜に滞在していました。
前もっての天候予報で天候は良くない事はわかっていましたが、もともと雨男ですから、諦めずに撮影準備はしていきます。

九月十一日、日没を迎えたアルプス平ではやはり雲だらけ。
ですが、時折見せる五竜岳の姿に撮影機会が得られることを祈りつつ・・・

五竜岳 ©重金一正

太陽は雲の周りにできる彩雲、雲によって乱れた荒々しい「光環」を伴って降りてゆきました。
雲の形状から環のようにはなっていないのですが、一様の薄い雲ならば綺麗な輪になっていたかもしれませんね。

大黒岳 ©重金一正

五竜岳G0峰あたりに沈んだ太陽の光は、大黒岳の周囲から光が漏れて水平に近い光線を放っていました。
光の向きによって薄明光線、その反対を反薄明光線と呼びますが、水平の場合はどちらになるのだろうか???

撮影地:遠見尾根、アルプス平(長野県北安曇郡白馬村神城)
撮影日:平成二十八年九月十一日

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ペルセウス座流星群

八月九日から十五日まで白馬五竜に滞在しておりました。
ちょうどペルセウス座流星群の時期でありまして、五竜岳と流星との共演を捉えるべく…。

※写真はクリック、またはタップすると大きく表示できます。

五竜岳と流星
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よく見ると、流星に色があり、緑色からオレンジ色に変化しているのがわかります。
流星は地球の大気圏突入時に燃える色でその成分がわかるようで、緑色は「鉄」、オレンジ色は「ナトリウム」らしいです。
はっきり色がわかるように写ったのは私は初めてかもしれません。

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シルエットの山は、一番高い山が五竜岳で、その右が白岳です。

 

白馬村の夜景と流星
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流れ星は、画面右上、星がグチャっと固まっているプレアデス星団(和名:昴)から少しだけ左上にシュッ!っと写っています。
中央より少し左上の一番明るい星はぎょしゃ座のカペラです。

撮影地:長野県北安曇郡白馬村 アルプス平
撮影日:平成二十八年八月十一日

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信州山岳百科

平成二十五年十月、膝の手術をする事が決まったあと、入院前に松葉杖をつきながら長野県小布施町に滞在静養しました。その時に小布施町立図書館に行きまして、信濃毎日新聞社が昭和五十八年発刊の『信州山岳百科』という本に出会いました。

五竜岳の名前の由来や歴史が書かれているのですが、今まで読んだ本の中で一番妥当だと思える内容だと思い、コピーを取らせていただこうと司書さんにお聞きしたら、残念ながらこの本はコピー不可に指定されていました。

どうにかしたいと思いまして、『信州山岳百科』の五竜岳、遠見尾根に関する部分を、6時間かけて、持っていたノートに全部書き写したのです。

 

時は流れ・・・

 

五竜岳のことだけならば、書き写したノートがあれば済むのですが、この本の内容で周辺の山のことも知りたいと思うと、手元に必要と感じるわけで・・・

最近、その『信州山岳百科』を古本で購入しました!

すでに絶版本で、『日本の古本屋』でもなかなかの価格ですが、運良く格安で入手することができたのです。

信州山岳百科 d20160601-008

五竜岳の名前の由来については、また別の機会に改めて書いてみたいと思います。

 

平成二十八年六月二日

 

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遠見尾根へ山行(6) ~五竜山荘から下山~

平成二十八年四月二十五日、アルプス平から遠見尾根、五竜山荘を目指して入山しました。

つづき・・・

四月二十六日、大変お世話になった五竜山荘から下山です。
副支配人に「ヘリ呼ばなくていい?(笑)」などと冗談を言われながら下山開始。

白岳を下りますが、常に上から見下ろすようになります。滑落事故後の高度感に対する恐怖心の影響は大きく、腰が引けて手に持つピッケルが遊んでいます。

前日の登りで感じていましたが、こんなんじゃダメだ。

きっと他の人が見たら不格好で危なっかしい降り方に見えていたはずです。

とにかく足元だけでもしっかりと、滑らないよう、転ばないよう、アイゼンのツメを引っ掛けないよう、アイゼンの雪団子に注意しながら、一歩一歩慎重に…。

白岳を降りると、私が滑落した場所を再度通過します。

前日と同様、滑落した場所に近づき、見えてくると恐怖心(トラウマ)で心拍数が上がり苦しくなります。

滑落した谷側に寄らないよう、夏道より五竜岳側の雪の上を無事に通過しきって一安心。

西遠見山のなだらかなピークあたりで気分を落ち着かせるためゆっくり休憩しました。

※写真はクリック、またはタップすると大きく表示できます。

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西遠見山での休憩中、積雪に傾くオオシラビソ越しの五竜岩峰群

滑落現場を通過したことで、少し撮影していこうという気分にもなりました。

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この先も痩せた雪の不安定そうな場所がいくつもあるので、気を抜かないよう、ゆっくりゆっくり、足運びを丁寧に。

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下山の後半は痛みが出てしまいましたが、16時頃無事にアルプス平へ下山しました。
今回の山行で、膝の動きや筋力、体力不足、技術の低下、そして恐怖心・トラウマなど弱点を確認できたことで今後の課題が見えてきました。
そして、今後も遠見尾根へ登り、五竜岳の撮影を続けることへの道筋が見えたように思います。

滑落事故以来、応援してくださった多くの方々へ改めて心よりお礼申し上げます。

 

撮影地:遠見尾根・西遠見山付近
撮影日:平成二十八年四月二十六日

 

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遠見尾根へ山行(5) ~五竜山荘~

平成二十八年四月二十五日、アルプス平から遠見尾根、五竜山荘を目指して入山しました。

つづき・・・

四月二十六日朝の五竜山荘です。

冬は、西側の黒部側(富山県側)から季節風が吹き付け、東側(長野県側)には雪が屋根を隠すほどの吹き溜まりとなります。

しかし、黒部側は季節風が強く飛ばされてしまうため東側ほど雪は積もっていません。

山荘を閉めているときは補強しているそうですが(私が泊まった日もまだ食堂に補強がしてありました)、よくあの一方的な烈風に耐え、また一方的な雪の圧力に絶えられるものだと感心してしまうのです。

※写真はクリック、またはタップすると大きく表示できます。

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屋根の雪は、天日で雪を溶かして水にするためだと思います。

ああ、何度見ても好きな風景。心地よい風景。

何時間でもこのあたりでぼーっとしていたい…

来れて良かった。登れてよかった…

 

そろそろ下山への出発です。

つづく・・・

撮影地:五竜山荘
撮影日:平成二十八年四月二十六日

 

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遠見尾根へ山行(4) ~五竜山荘から五竜岳を望む~

平成二十八年四月二十五日、アルプス平から遠見尾根、五竜山荘を目指して入山しました。

つづき・・・

翌朝は雲一つない青空で清々しい五竜岳の姿を拝むことができました。

しかし、朝なのに・・・

朝日は?朝焼けは???

実は・・・

前日の晩に、ちょっと(私にしては)飲み過ぎたようで、朝から少々頭が重く・・・

今回の山行は撮影にスイッチが入っていないこともあって、布団の中でぬくぬくと。

すっかりさっぱり寝過ごしました…(^_^;)

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※写真はクリック、またはタップすると大きく表示できます。

撮影地:五竜山荘
撮影日:平成二十八年四月二十六日

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遠見尾根へ山行(3) ~無事に五竜山荘へ~

平成二十八年四月二十五日、アルプス平から遠見尾根、五竜山荘を目指して入山しました。

つづき・・・

雷鳥さんに別れを告げて、白岳をトラバースしつつ五竜山荘へ登ってゆきます。

かなり時間はかかってしまいましたが、膝に痛みが出ることもなく無事に五竜山荘に到着できました。

※※写真はクリック、またはタップすると大きく表示できます。
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到着直後に撮影した五竜山荘と五竜岳(コンデジで撮影)

五竜山荘に到着すると、事故を起こした当時にご迷惑やご心配をおかけした副支配人さんをはじめ、現在の支配人さん、スタッフの方々が暖かく迎えてくださいました。

皆さんとお話して、また五竜岳、遠見尾根へ通おう、撮り続けよう。胸に熱くなるものを感じるのでした。

 

山をやめなくてよかった…

 

つづく・・・

撮影地:五竜山荘
撮影日:平成二十八年四月二十五日

 

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遠見尾根へ山行(2) ~あの場所で雷鳥に出会った~

平成二十八年四月二十五日、アルプス平から遠見尾根、五竜山荘を目指して入山しました。

つづき・・・

小遠見山をあとにし、中遠見、大遠見を超えてゆきますが、痩せ尾根部分では所々で夏道が出ており、中途半端な積雪により、シュルンドやクレバス状のひび割れがあり、それらが隠れている場合もありますし、前登者が付けた古いトレースは、雪解けにより危険な状態になっていることもあるため、慎重にルートファインディングしながら進みました。

西遠見山を超えると、いよいよ白岳と西遠見との鞍部。私が滑落した場所です。

※写真はクリック、またはタップすると大きく表示できます。
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滑落した場所に近づき、見えてくると恐怖心(トラウマ)で心拍数が上がり苦しくなりましたが、雪があるおかげで西側(五竜岳側)を通り、落ちた谷を覗くことなく通過できたのは精神的に助かりました。

滑落現場を通過中に「グェーー!」雷鳥さんの声!

現場を通過しきった場所には冬毛の雷鳥さん(♀)がいました。

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偶然だろうとはいえ、なぜここに・・・?

私が滑落事故現場を通過するのを見守ってくれているような…。
不思議な因縁を感じてしまいます。

雷鳥が「神の鳥」と言われることに納得してしまうような出来事でした。

滑落現場を通過し、雷鳥さんに出会えたことで気分的に落ち着き、白岳、五竜山荘へ目を向けます。
白岳へは頂上へ向かうのではなく、シラダケ沢側を五竜山荘へ向かってのトラバースルートを登ってゆきます。

 

つづく・・・

 

撮影地:遠見尾根、白岳~西遠見山鞍部(長野県北安曇郡白馬村神城)
撮影日:平成二十八年四月二十五日

 

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