平成二十八年十月二十二日、夕方から東京都三鷹市にある国立天文台に行ってきました。
年に一度の特別公開で、観測機器の公開や普段は国立天文台で研究などを行われている先生方によるパネル展示や屋外での説明会などを自由に見学でき、質問したりすることもできます。
今回、友人であり国立天文台のガイド資格を持つ野澤信之氏に案内、説明して頂き勉強させて頂くことができました。
写真(1)国立天文台の正門
国立天文台の正門です。多くの見学者がいまして、年齢層も広いです。
思っていたより若い女性が多いなと感じました。
写真(2)太陽塔望遠鏡(アインシュタイン塔)
太陽を観測する望遠鏡です。塔(建物)自体が望遠鏡になっていて、太陽の光を最上部のシーロスタットという2枚平面鏡で取り込みます。
90年前の望遠鏡ですが、再整備が行われ、一般公開向けとして現在でも観測が可能とのことです。
写真(3)太陽塔望遠鏡(アインシュタイン塔)
太陽の光を取り込むシーロスタットという2枚平面鏡です。
写真(4)太陽塔望遠鏡(アインシュタイン塔)
太陽の光をシーロスタットという2枚平面鏡で取り込み地下の観測室の凹面鏡(右下)に送ります。
凹面鏡に反射した光は手前の三本の棒で(スパイダー)で支えられた凸面鏡に集光され、先の凹面鏡の中心の穴に集められます。(つまりカセグレン鏡)
写真(5)太陽塔望遠鏡(アインシュタイン塔)
なにやらローテクっぽい機器が並んでいますが・・・。
前の写真で集められた太陽の光はこのボードに当てられます。
写真(6)太陽塔望遠鏡(アインシュタイン塔)
ボードに当たった太陽の光は、僅かな隙間から地下の暗室に入り分光スペクトルの観測が行われます。
今日は曇っていましたので実際に太陽の分光配列を見ることはできませんでしたが、代わりに数種類の電球のスペクトルを見ることができました。
写真(7)太陽塔望遠鏡(アインシュタイン塔)の説明ポスター
太陽塔望遠鏡(アインシュタイン塔)という太陽を観測する望遠鏡の説明書きですが・・・。
この説明ポスター自体が30年とか40年くらい前のものらしいです。
写真(8)太陽塔望遠鏡(アインシュタイン塔)の地下観測室
電球の光を分光して壁面に投写していました。このスペクトルを観測することで「綺麗だなぁ~」だけではなく、物質や大気のこと、またこれを応用した観測が最先端の機材で行われていることなど説明して頂きました。
この観測施設に行くと、色によるピントの違いが肉眼でひと目で分かる機材が展示されていますから、なぜ写真機のレンズにEDガラスや螢石ガラスが必要なのか、写真をやるひともやらないひとも納得できます。
写真(9)第一赤道儀室
太陽を観測する口径20センチメートルの望遠鏡で、建物は三鷹キャンパス最古の観測用建物とのことです。
撮影もしていたそうですが、感材が「乾板」て…
写真(10)50センチ公開望遠鏡
一般公開むけの口径50センチの望遠鏡です。定例天体観望会などに使われているそうです。
天候が良ければ観望会を行う予定だったそうですが、あいにくベタ曇りで残念。
元々好きな事ではありますが、説明を聞くと知らないことだらけ。難しいことを柔らかく解りやすく説明いただき、納得!納得!。2~3時間ほどでしたが大変有意義な時間を過ごせました。野澤さんにはとても感謝であります。
撮影地:東京都三鷹市国立天文台
撮影日:平成二十八年十月二十二日