「信濃漫録」荒木田久老著

十年以上前、長野県長野市権堂の古書店で購入した文政四年(西暦1821年)発刊 荒木田久老・あらきだひさおゆ著の「信濃漫録」です。

数百円程度の価格で無造作に段ボール箱に入れられて売られていました。
荒木田久老と発行年を見て「こんな価格で良いの?」と思いながら衝動買いした記憶があります。

「享和元年九月信濃の国に下りけるに神無月善光寺にていたく煩ひける をりしも同学本居宣長の身うせけるよし聞て…」

本居宣長とは対立関係にあったようですが、確かに、本居宣長は享和元年(1801)九月に亡くなっています。

本は印や書き入れなどがあると価値が下がる(それで安かったのかも?)という話を聞いたことがありますが、私個人的には下総崎房秋葉氏蔵書の朱印も見どころで、秋葉氏は新田開発や江戸城普請の材木調達などで名を残している方らしく、そういった方がこの本を蔵書していたのかと思うと所有する楽しみが少し増えたような気がするのです。

茨城県の秋葉氏蔵書から時が流れ平成の時代(私が購入した頃)、冒頭の文章にある信濃の善光寺近くでの入手は不思議な縁を感じました。

享和元年(1801)に信濃を旅し善光寺へ参詣してから二十年後に発行された本ということになります。

荒木田久老は江戸時代中期から後期にかけての伊勢神宮祠官、国学者、万葉集の研究など。
文化元年(1804)五十七歳で亡くなっています。


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令和七年一月二十二日 自撮り

令和七年一月二十二日 自撮り。
昼間は暖かかくて真綿紬の袷では少々汗ばむくらいでした。

髷は一月三日以来の結髪です。

外出から帰宅後、自宅で撮影。

帯に手を持っていくとお腹の出具合が目立たなくなる🤭

着物は紬(真綿系)、米沢紬の羽織。

配光は写真機の右に天井バウンス、目線の先にレフ板。


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『奥の細道』意匠の和紙

先日、川越の『和紙の山田』さんで『奥の細道』意匠の和紙を購入してきました。

写っている明治時代の行灯に張ってみようと思っています。
(現在張ってある和紙は小川和紙です)

写真は行灯に和ろうそくを灯してその光で撮影しています。

地色は白、金箔が散りばめられています。

以前、中秋の名月の時にたれ耳うさぎさんを墨書きしたものを行灯に張った動画があります。
YouTubeに投稿してありますのでよろしければ御覧ください。


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梅宮神社へ参拝

令和七年正月三日は埼玉県狭山市の梅宮神社へ参詣。

着物は普段着と変わらないですが、お正月ということで白の半衿。
自転車に乗っていくため野袴(軽衫)を着けています。
江戸時代だったら馬でしょうか(^_^;)

出かけたときに知らない方にお願いして撮っていただくことはめったにないのですが、この時は別の参拝者にお願いして撮っていただきました。


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神棚のお掃除

自宅の神棚です。
お掃除して新しいお札に交換しました。
十二月三十日までに終わって…一安心。

これで大晦日を迎えられます。


榊は自宅で育てているものですが、今年はあまり成長していなくて枝も葉も小さいです。

※「一夜飾り」を避けるため12月30日までにお掃除やお札の交換、正月飾りなど正月を迎える準備をするのが良いとされています。
事情により30日までに準備できなかった場合は年が明けてから行うと良いとされています。
ただし、地域や家の習慣、しきたり等がある場合があります。


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元結の話

たまに、髷を結う時の『元結・もとゆい・もっとい』のことを聞かれます。

「どんな紐使ってるのですか?」「凧糸ですか?」

相撲に興味がある方は「元結どうやって入手してるのですか?」「相撲部屋に買いに行ってるのですか?」など。

というわけで、私が使っている元結について少々。

画像(一)


左は現在、一般的に髷や日本髪を結うのに使われている『鬼引き元結』。
お相撲さんも使っています。
通販サイトで買えます。

右上は『麻こより』
私は普段は右の『麻こより』を元結として使っています。
鬼引き元結より太く水にも強い。
江戸は浅草の町田絲店で購入しています。


画像(二)
拡大写真です。
左が『鬼引き元結』、右の太いのが『麻こより』です。

特に長野県飯田の『鬼引き元結』は強く滑らかで美しく、江戸時代から高く評価され、おしゃれの一つとして進化してきた元結であると納得できます。

『麻こより』はいかにもより紐。
鬼引き元結に比べ直径で倍近い太さがあります。
麻とレーヨンの紙?を撚ったものだそうですが、その素材の特性上水濡れにも強く、結うときに緩み止めとして澱粉糊を使います(昔の人も使っていたそうです)が、ふやけて切れたことはありません。
※風呂でお湯をかぶっても切れません。

江戸時代、髷を結うための撚り紐は飯田の『鬼引き元結』のような高級品もあれば、日常使う和紙や使い古しの紙を撚って(こより)作っていました。その中でも良し悪しがあったようです。

私の場合は個人的に見た目の好み、太さと強度から普段は『麻こより』を元結として使っています。

 


 

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着物のお尻部分の縫い糸が切れました

外出から帰りの電車、座席に座った瞬間にぶつぶつっとした感触をお尻に感じました。
あ!やってしまった!

着物のお尻部分の縫い糸が切れました。
電車を降りて確認したら15cm程度開いていました。
裏地は大丈夫そうです。

羽織で隠れてるし、すでに日没後で暗いので他の人にわかる状態でもないのでそのまま歩いて帰宅。

元々の縫い糸は木綿糸が使われていました。
その為、着物の生地側には全く傷みはありません。
(着物の良さですね~)

経年劣化なら着物全体の縫い糸が弱くなりますが、そういうわけでもなさそうです。
昨年、胴裏のお尻部分を和裁士さんに縫い直して頂いたばかりでしたが今度は表生地の縫い糸が切れてしまいました。
やはりお尻部分だけ圧力がかかって劣化していたことがわかります。

胴裏を直した時に表生地側も縫い直してもらっておけばよかったです。
(今後の教訓にします)

正絹の袷で、今の時期は着る頻度が多い着物なので和裁士さんにお願いせずに自分でなんとか縫い合わせました。

袷の着物(裏地のある着物)なので、表側から縫い合わせましたが素人にはなかなか難しかったです。

正絹でもちょっとしたことなら自分で直せるのは日常着に適した『紬』の良いところです。

 


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自主流行りな羽織紐の結び

最近自主流行りな羽織紐の結びです。

いちばん簡単な結び方なのですが、福沢諭吉さんの羽織紐の雰囲気を真似てみました。
若い頃に購入した使い込んでいる羽織紐を使っています。
柔らかく織られた、または使い込まれてくたびれた羽織紐でないと近い雰囲気になりにくいです。

房側と輪側との比率を1:1程度にして房側を垂れさせています。

もう少し長い羽織紐が良さそうなのですが、現代の羽織紐は短いものが多いです。

なんてことのない、気取らない日常感のある雰囲気でとても良いのです。

 


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新宿区染色協議会の『染職人の感謝祭』へ

お江戸神楽坂、毘沙門天さんで行われていた新宿区染色協議会の『染職人の感謝祭』へ行ってきました。

今回は「染めの里おちあい(二葉苑)」さんで知り合った男着物な方と現地でお会いしまして、四年ぶりの再会。

気温は二十度を超える予報でしたので袷の着物はやめて単衣の毛織着物に袷の羽織でしたが少し歩くと汗ばむほどでした。

門の内側では新宿区染色協議会さん独自意匠の小物販売。

昨年、地色が白のトートを購入しましたがお気に入りで使っています。
今年は紺色(濃紺)のを購入しました。

毎年、来場者に配られている手ぬぐい。
今年は紺色でした。

新宿区染色協議会

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着物の仕立て依頼に行ってきました

先日、川越へ反物を持って和裁士さんのところへ仕立て依頼に行ってきました。

今までお願いしていた和裁士さんが病気で仕立てることができなくなりましたので、今後お願いする和裁士さんを探しまして、今回、訪問して仕立依頼してきました。

先日、新宿の中村湯のし店さんで水通し湯のし仕上げて頂いた反物で、単衣の長着に仕立てていただきます。

仕立寸法表をお渡しして見ていただきました。

「普通は~」「一般には~」「正統派は~」なんて言葉を出して変えようとする方ならやめようと思っていたのですが、今までの寸法を確認して仕立てていただけることに。

私は数値が同じでも和裁士さんが違えば「何か違う」はあると思っているので、まずはこの寸法で仕立てていただいて、今後、変更していけばよいと思っています。
今回の仕立ては今後のための一着という位置づけでもあります。

尚、致し方ない事とはいえ、寸法表を他の方に渡して仕立てて頂くことになるのは、今までの和裁士さんには申し訳ない気分です。


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