令和七年正月三日は埼玉県狭山市の梅宮神社へ参詣。
着物は普段着と変わらないですが、お正月ということで白の半衿。
自転車に乗っていくため野袴(軽衫)を着けています。
江戸時代だったら馬でしょうか(^_^;)
出かけたときに知らない方にお願いして撮っていただくことはめったにないのですが、この時は別の参拝者にお願いして撮っていただきました。
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たまに、髷を結う時の『元結・もとゆい・もっとい』のことを聞かれます。
「どんな紐使ってるのですか?」「凧糸ですか?」
相撲に興味がある方は「元結どうやって入手してるのですか?」「相撲部屋に買いに行ってるのですか?」など。
というわけで、私が使っている元結について少々。
画像(一)
左は現在、一般的に髷や日本髪を結うのに使われている『鬼引き元結』。
お相撲さんも使っています。
通販サイトで買えます。
右上は『麻こより』
私は普段は右の『麻こより』を元結として使っています。
鬼引き元結より太く水にも強い。
江戸は浅草の町田絲店で購入しています。
画像(二)
拡大写真です。
左が『鬼引き元結』、右の太いのが『麻こより』です。
特に長野県飯田の『鬼引き元結』は強く滑らかで美しく、江戸時代から高く評価され、おしゃれの一つとして進化してきた元結であると納得できます。
『麻こより』はいかにもより紐。
鬼引き元結に比べ直径で倍近い太さがあります。
麻とレーヨンの紙?を撚ったものだそうですが、その素材の特性上水濡れにも強く、結うときに緩み止めとして澱粉糊を使います(昔の人も使っていたそうです)が、ふやけて切れたことはありません。
※風呂でお湯をかぶっても切れません。
江戸時代、髷を結うための撚り紐は飯田の『鬼引き元結』のような高級品もあれば、日常使う和紙や使い古しの紙を撚って(こより)作っていました。その中でも良し悪しがあったようです。
私の場合は個人的に見た目の好み、太さと強度から普段は『麻こより』を元結として使っています。
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髷の元結を外す動画を投稿しました。
元結に緩み止めとしてでんぷん糊(障子用のでんぷん糊)を付けていてその事を忘れて撮影を始めてしまったため少々もたついています。
1分38秒ほどの短い動画です。
音声音楽は無し。字幕での説明を入れてあります。
木蝋を主体とした硬めの髪油(鬢付油)を使用して固めてあるため、元結を切っても刷毛先が簡単にばさーっと落ちることはありません。
木蝋を主材とした硬めの髪油は江戸時代中期頃から使うようになったそうです。
先日、友人から「動いてる状態、髷を外すところを見てみたい」と言われまして
髷を結って外出した日、帰宅後に思いつきで動画を撮ってみました。
動画に積極的ではないしあまり需要もないように思いますが、反応見ながらまた機会があれば撮ってみようかと思います。
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髪油(鬢付油)を製作しました。
香料や着色料を使用せず酸化防止剤も使っていないため定期的に少量ずつ自家製作しています。
主に木蝋を主材としています。
気温が下がってきているので、少し木蝋の量を減らして柔らかくしました。
木蝋は常温では固形ですので整髪するには適当な材料ですが、気温が低くなるにつれ固くサラサラになる感じがあります。
程よく粘りがあったほうが櫛の通りやおくれ毛をなでつけるには都合が良いので季節の気温に合わせて粘度を調整しています。
今回、髪油製作時にプリンカップを使用しました。
プリンカップはアルミ製のため、熱伝導率が高く温度管理しやすいのです。
熱の伝導率が高いことで作業時間が短縮できれば加熱による酸化の進行を少しでも防ぐことになるのではないかと。
プリンカップを使って作ったら美味しそうになりました🍮
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木櫛で髪を解いていると汚れが付着するため、たまに手入れを行う必要がでてきます。
付着した汚れを歯ブラシで取り椿油を塗って数時間放置、その後は紙でしっかり拭き取ります。
◎写真は椿油を塗って放置している状態で光沢があります。
髪に木蝋を主材とした髪油、鬢付油を使っていると椿油を塗った木櫛の効果は明らかです。
しかし、髪に必要以上椿油が付くと鬢付油の効果が落ちるため気をつける必要があります。
あくまでも櫛の通りを少し良くするためです。
椿油を髪に使われる方がおられますが、ほんの少し使っただけでも櫛の通りが良くなり髪はさらさらつるんつるんになりますよ。
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福沢諭吉の写真に横向きで髷がはっきり写っている写真があります。
およそ、これが当時の髷の実際だろうと思います。
他の幕末の写真を見ても、現代の時代劇などで見かける髷のかつらに比べ、髷尻は小さく刷毛先は細く、もみあげは剃り落としている事が多いです。
髷のかつらは、演劇、舞台用として誇張した部分が多いわけで、実際に髷を結ってみると、当時の写真に納得がいくことが多いのです。
今回は福沢諭吉の写真を見ていて、気がついたことがあります。
髷尻から刷毛先にかけては毛の束というより、もはや硬そうな蝋燭の「棒」に見えます。
※鬢付油の主材料と和蝋燭の材料はともに木蝋です。
このことから、
髷尻から刷毛先のみ かなり鬢付油の量を多くしているのだろう
と推察しました。
まとまったきれいな刷毛先にするには...
私の毛はくせ毛でして、元々の状態で抜けた髪を放置すると勝手に直径一寸くらいに巻きます。
このくせ毛を補正するために直毛に補正するこてを購入しました。
サロニアという会社の二千五百円程度で購入できるものです。
何度か試してみた結果・・・
あらかじめこての温度を百六十度程度で直毛に補正しておき、全体に鬢付油をなじませて束ね結い。
福沢諭吉さんの写真から推察したように髷尻から刷毛先になる部分にさらに鬢付油を付け、こての温度を百度ほどにしてなじませる。(温度を高くすると鬢付油が気化してしまう)
元結を使って髷を結い上げたあと、刷毛先をこてで温めて整える。
冷えると鬢付油が固まって形が維持できる。
先日、 所澤神明社へ参拝 時の写真から私の髷部分を拡大したものですが、髷尻から刷毛先は今までの三倍くらいの鬢付油を使用していて比較的まとまりが良く維持ができていました。
(少々「おくれ毛」で乱れがあります)
しかし、福沢諭吉さんは鬢付油をもっと多く使っているのではないかと思いました。
蝋燭のような棒にはなってませんので(笑)
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尚、「ちょんまげ」は江戸時代まで髪が少ない年輩の方の髷を揶揄した言葉。
また、明治時代には髷を結っている人に対して揶揄した言葉です。
時代考証された時代劇で「ちょんまげ」という台詞は出てきません。
地毛で髷を結う人に対して失礼な言葉です。
そのため、当ブログの本文では「髷」または髷の名称(総髪・本多髷・くわい髷など)を使用し「ちょんまげ」は使わないようにしています。
※但し、お相撲さんは普段の髷を業界として「ちょんまげ」と言うようです。
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ご店主が山やの珈琲店へ。
野草の熊谷草や敦盛草の話などで楽しい時間を過ごしました。
この店に行くときはなぜか毎回着物、髷を結ってます。
お店の雰囲気は昭和の洋室な雰囲気で、和装が似合う場所というわけでもないのですが。
暑いので襦袢無しで綿麻の長着のみ。
あらわなほどは透けないです。
下は…ご想像にお任せします(笑)
携帯端末付属電子記録式写真機での撮影。
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この日は、髷を比較的綺麗に結うことができたので、帰宅後にも撮っておきました。
着物は着替えています。
短い毛(生え変わりがあるので短い毛はあります)を撫でつけ、刷毛先を整えました。
刷毛先の先端は少し広げて乱すのが好みです。
そろそろ床屋さんに行って剃刀当てていただこうと思っています。
撮影日:令和六年九月一日
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