平成二十五年十月四日の滑落事故、負傷した左膝の手術以来、山への復帰を目指してリハビリやトレーニングしてきましたが、 今の時期は雪があり夏山に比べると膝への負担が少ないため、四月二十五日、アルプス平から遠見尾根、五竜山荘を目指して入山しました。
今の状態でどこまで登れるのか、再起できる状態なのか。。。
写真機は持ちますが撮影用の三脚は持たず、ビバーク装備にして軽量化しました。
就寝中、今でも滑落する夢を見て、起きてしまうことがありますし、白馬五竜スキー場の地蔵の頭へは何度も上がっていますが、その地蔵の頭でさえも上から見下ろすと恐怖心で心拍数があがり足が竦んでしまいます。
登りたいけど登りたくない。山は自分を受け入れてくれるだろうか…。怖い…。そんな感じ。
登山の安全祈願したし、登山届け出したし、「さて、行くか・・・」と、入山。
まずは小遠見山への道、好きで気に入っていた樹々達に「久しぶり~」と挨拶しながらゆっくり登りました。
痛み止めを飲んでいるためか、それとも飲まなくてもなのかわかりませんが、膝に違和感や痛みもありません。ただ、膝の動きはあまり良くないのと、明らかに心肺機能は低下していて、ペースがかなり遅いです。
二時間二十分かかって小遠見山へ到着。
この時点で、このペースでは五竜山荘までは苦しいなと思いつつ。
小遠見山から見る五竜岳の姿にしばらく見入り、自然と目が湿っぽくなるではないですか…。
天候は安定、ビバークはできるので、少しでも五竜岳へ近づきたいと、先へ向かうことに。
つづく・・・
撮影地:遠見尾根小遠見山(長野県北安曇郡白馬村神城)
撮影日:平成二十八年四月二十五日