たまに、髷を結う時の『元結・もとゆい・もっとい』のことを聞かれます。
「どんな紐使ってるのですか?」「凧糸ですか?」
相撲に興味がある方は「元結どうやって入手してるのですか?」「相撲部屋に買いに行ってるのですか?」など。
というわけで、私が使っている元結について少々。
画像(一)
左は現在、一般的に髷や日本髪を結うのに使われている『鬼引き元結』。
お相撲さんも使っています。
通販サイトで買えます。
右上は『麻こより』
私は普段は右の『麻こより』を元結として使っています。
鬼引き元結より太く水にも強い。
江戸は浅草の町田絲店で購入しています。
画像(二)
拡大写真です。
左が『鬼引き元結』、右の太いのが『麻こより』です。
特に長野県飯田の『鬼引き元結』は強く滑らかで美しく、江戸時代から高く評価され、おしゃれの一つとして進化してきた元結であると納得できます。
『麻こより』はいかにもより紐。
鬼引き元結に比べ直径で倍近い太さがあります。
麻とレーヨンの紙?を撚ったものだそうですが、その素材の特性上水濡れにも強く、結うときに緩み止めとして澱粉糊を使います(昔の人も使っていたそうです)が、ふやけて切れたことはありません。
※風呂でお湯をかぶっても切れません。
江戸時代、髷を結うための撚り紐は飯田の『鬼引き元結』のような高級品もあれば、日常使う和紙や使い古しの紙を撚って(こより)作っていました。その中でも良し悪しがあったようです。
私の場合は個人的に見た目の好み、太さと強度から普段は『麻こより』を元結として使っています。
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