写真展での出来事…回想

今から十年以上前、ある場所で写真展を行っていた時のこと。

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たまたまその日は会場に在場していました。

そこへ、一人の男性が見に来られて、私の作品を見るのはわずか、話しかけられました。

「私も写真を撮るので、見てほしい…」ということです。

他のお客様もおられたのですが、しかたなく笑顔で「良いですよ」と言いましたら、「では持ってきます」と。

この時点で、私はアルバム(ポートフェリオ)か何かを駐車場の車に取りに行ったのだろうと思っていました。

会場の職員の方と一緒に待つこと4~5分。

エアーパッキンに包まれた大きな物を抱えてその人が戻ってきました。

何も言わず、私の個展会場で、全紙~大全紙ほどのパネルを出し始め、私の作品の下に並べ始めました。

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ここまで読んで、「なんて失礼な人だ」と思った方は正常な方と思います。

写真展の会場というのは、大小に関わらず作家が意図する空間です。

写真展の会場内で関係者でもない人が写真を見せるだけでも失礼な行為だと思いますし、パネルを持ち込むなどもってのほかです。

写真に限らず、尊敬する作家作者、先生と呼べる人が目の前にいて、自分の作品を見てほしいと思うことはあるかもしれません。
そういう時は、改めて約束を取り付ける話をするのが礼儀だと思います。
出待ちをして会場の外で見て頂く・・・というのもあるようです。

話をして、作家から、会場内での許可が得られれば、アルバムやポートフェリオをみてもらっても良いと思いますが、他の観客がいる場合があります。敬意を払いつつ細心の注意、思いをもって見て頂くべきです。

間違っても他人の写真展にパネル作品を持ち込むような行為をしてはいけません。

ちなみに、私は、その方の作品を見た感想は、特に発言しなかったと思います。
会場の職員の方から何やら言われ、渋々帰っていったようでした。

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